バイトが終わって外に出た瞬間、電話がかかってきたので出た。8年振りくらいに喋った。結婚したらしい。共通の友人を2人挙げて、結婚して子どもがいると説明してくれた。「外でしょ？ あんまり長く喋ってもあれだからそろそろ」と電話を切り上げてくれた。大人になっていた。なんとも言えない気持ちになった。私にとっての今日と彼らにとっての今日。私にとっての1年と彼らにとっての1年、もっと言ったら一生が違いすぎる。思い描く幸せも違いすぎる。地元で気になりつつもいつも通り過ぎていたバーに入った。マリブミルク、BAILEYSミルク、グラスホッパーを飲んだ。帰ってきてご飯を食べた。マリブミルク飲んでからご飯食べるのは違うな、と思った。シャワーを浴びて寝る。今日1日中、自分から他人のにおいがするのがすごく嫌だった。あなたを好きにならないなあと思った。昨日はよくなかった。本当に。どこが嫌だったのか鮮明に覚えている。不安定な人間しか俺のことを好きにならないのだ と思って悲しくなるが、自分が不安定だからだろ、とも思った。現在の交際者の精神は大変安定していて(不安定のなり方も安定している)、日々余裕があり、清潔感があり、匂いがかなり好き。全然嫌じゃない。匂いって重要なんだなと思う。今までを振り返ってみて、昨日の嫌だったことを振り返ってみて、俺は交際者が好きかもしれな〜いと思った。ありがとう〜と思った。絶対に傷つけないぞと思った。
