きのう散歩に出かけて、ついでに今度行く店の場所を確認したら、店員さんが出てきて誘われて、なんとなく入った。ひとりで飲むなんて、多分こんなの最後だと思う。だって、おれは売れてなくて、48000円の賃料だって払えない貧乏で。運を上げるため、験を担ぐために来たようなものだから。散々飲んだあと、となりの公園で銀杏BOYZの「エンジェルベイビー」を聴いて、売れたい売れたいって泣いた。あの30分間は一番の盛り上がりだった。泣いてる時、泣いてる... と思って、ヒロイックな気持ちを味わうようにしている。満足したので、明日の予定を確認しながら歩く。不動産に電話して、洗濯は明後日でいい。駅前でスーツを着たおじさんに、タクシー乗り場どこか分かります？東京の人ですか？と聞かれる。タクシー乗ったことないんで分かんないですすいません。今度一緒に乗りませんか？連絡先交換しといていいですか？ いやいらないっす。酒が冷めていくのを感じる。自分より終わってる人を見ると盛り上がりも終わる。久しぶりに過去交際してた人に会う。早朝の新宿の喫茶店に行き、多分二度と来ないと思った。それは新宿が汚すぎるから。安定した人が好きだ。安定してない人と会うと、安定した人が好きだなと改めて思う。なんか会うと落ちる気がする なんでだろう もう会わない 会わないかな 前も言ってたな でも関係ないからな〜 もう関係ないからな〜 でも前から関係なかった気がする。公園で喋ってたら雨が降ってきて、2人で遊具の下に入った。ちょっと離れたところで話して、子どもみたいだなと思って楽しかった。楽しくないから会いたくないわけじゃない。私は安定したいだけだった。なんか、きもいって！ってすごい言われたな。向こうが動画を撮ってSNSにあげてた(あげないで)けど、ブランコを漕ぎながら「おい〜 愛のある男〜！金はあるのか〜！」って言ってた。その場で急に走り出したりもした。最近覚えた「富士山の頂上から2000匹の猫を放つ人」も披露した。だいぶ一夜でキモがらせた。交際していた時は気付かなかったからできなかったけど、私は雰囲気を壊すのが得意なんだろうな。 乳化一番 特技:雰囲気を壊す 「吐きダコがある男どう思う？」と聞かれて、どっちでもいいと答えた。「友達がゴムしてないらしくて会議になった」「人に興味津々なんだね」「明日会社だから帰るって言われると、俺より自分の体調が大事なんだって思う」「え？当たり前じゃん」「今が楽しいのに何で帰るの？」「じゃあ、明日の私の体調をあなたがどうこうできるの？」こういうところが難しかった。たぶん、前から難しかった。汚ね〜 鳩とかいる〜 おれ無理だわ〜早く帰ろう〜 と言ってずんずん歩いた。ブワッと真っ暗な影が広がる感じがして、良くないと思った。帰ってから寝て寝て寝て、不動産に電話して、寝て寝て、軽散歩行って、アイス食べて、日記を書いている。浜村さんが死にそうだった時、国崎さんに銭湯に誘われて、“死にそうになったら湯船に浸かるといい”と気づいたらしい。これを書き終わったら、銭湯に行って顎までお湯に浸かる。そのあとで、友達に電話できたらいいな。
